2020-06-16

この季節の風物詩  NO 8815

ハモンドオルガン友人とお好み焼き店で食事をした。私が注文したお好み焼きの出来上がった物を奥の厨房から運んできて鉄板の上に置いてくれた女声スタッフだが、「こちらがイカモダンになります」と言った。

これは「こちらがモーニングになります」という喫茶店の定番言葉と同じで、今から何か変化が始まるような言葉であり、単に「モーニングです」とか「イカモダンです」と言うべきだろう。

支払時に1万円札を渡すと「1万円札でよろしかったでしょうか」と言う不思議な確認の言葉が返って来るが、こんな過去形の言葉がコンビニでも何度も耳にするので言葉の乱れに情けなくなる。

私は30代の頃にハモンドオルガンに挑戦した。東住吉区の桑津に在住されていた先生の宅に通ってレッスンを受けていたが、家でも練習が必要と先生が随分前に使用されていた機材を低価格で入手することが出来、自宅でヘッドホンを付けながら練習をしたことが懐かしい。

協会にあるパイプオルガンの原理のようにドローバーという管に風が送られて音色が出るが、その組み合わせは2億5千300通りになると言われるのでびっくりである。

少しだけだがピアノを叩いていたこともあり、基本練習を省いてビートルズの「オブラディ・オブラダ」やコニーフランシスのヒット曲「カラーに口紅」から始められたが、上鍵盤とした鍵盤が何とかなってもベースとなる足鍵盤とのタイミングが難しく、しばらくそれで苦労したことも憶えている。

ネットでハモンドオルガンを調べたら、びっくりするような高級品も存在し、知られる演奏家が機材のシステムについて解説していたが、これがまた「思います」の連発で腹立たしくなってしまった。

「まずはドローバーの説明をしたいと思います」は「説明します」でよいのに何故思いますになるのだろうか。「次はパーカッションについて説明したいと思います」というように次から次に「思います」が出て来るのでおかしくなってしまう。

テレビの番組でも低次元な司会者が「次のクイズに行ってみたいと思います」とか「次の曲は北島三郎さんに歌っていただきたいと思います。

あなたが思ってどうするの?決まっていることを何故そんな言葉で繋ぐのか不思議であるが、これらは天気予報でもいっぱい耳にする。「ここで気圧の映像を見たいと思います」

ああ疲れる。今は亡き名将野村監督が「髪の乱れは心の乱れ」と指摘されていたが、言葉の乱れをどのように表現すればよいのか迷ってしまう。

今日は割烹をやっている友人が私の大好物である「ヤマモモ」をいっぱい持って来てくれた。
長年果実店に依頼して卸売市場で入手して貰っていたが、数年前から一切入荷しなくなって食べられなかったが、久し振りに懐かしいこの季節の風物詩に出会えたので手を合わせる。

今日の写真はハモンドオルガンを。
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