2015-12-26

振り返って NO 4416

聖路加国際病院100歳を超えて現役の医師としてご活躍されている人物がおられる。聖路加国際病院の名誉院長「日野原重明氏」だが、13年前の「独り言」でも紹介していたことがあった。

「NO 192」ご仏縁というタイトルだったが、次のように書いていた。

この「独り言」を毎日パソコンのワードに打ち込んでいるが、ふと、総ページ数を見たらA4で345ページ。考えてみれば3月1日(2002年)からの発信であり、こんな数字になっているのも頷けるが、目が疲れることには弱っている。

久し振りに一昨日から昨日とテレビを観た。どうしても観たい番組があったからで、午後7時半からNHK教育テレビ「にんげん ゆうゆう」にチャンネルを合わせた。

登場された方は、聖路加病院の日野原先生。ご自身の90年の人生哲学を感服しながら拝聴した。

先生のおっしゃられた75歳からの「新老人」、85歳からの「眞老人」。また、生活習慣の改善などのお話しに、55歳の私は恥ずかしい気持ちでいっぱいになった。

先生が持っておられる手帳は、3年対応。学会の講義、講演の依頼などが欄外を含め、4年先までのスケジュールが記され、そのご対応を背に「肉体の活性は心の健康から」というお言葉が重く響いてきた。

弊社が属する日本トータライフ協会でも、掲示板や研修会では必ず日野原先生のことが話題になり、最近では医療現場での臨終の看取り方として、息を引き取る人と家族の「あり方」に付いてのお考えに全員が感銘したことがある。

私は、職業病と呼ぶべき様々な疾患を持っているが、その多くが成人病と呼ばれているにも関わらず、先生は、そのすべてを生活習慣病とご判断。自身で治すことが可能であることを強調され、大いに反省しているところであり、今日から心身の健康を目指す意識転換をすることにした。

そんなことを考えていた時、友人から田舎の親父さんが亡くなって、田舎に帰って来ていると電話があったが、空港から乗ったタクシーで奇遇なことがあったと話してくれた。

「** 町へ」と行き先を告げタクシーが走り出したが、実家まで約40分間の車内での夫婦の会話に、「ご不幸でしたか」ということから、運転手さんも話しに加わることになったそうだが、もうすぐ実家に到着するという少し手前のタバコ屋さんで車を停め、「ちょっとだけ時間をください」と言って降りられた。

運転手さんは、すぐに戻って来られ、何事もなかったように車を走らせたが、やがて実家に着いた時、メーター料金8000円を支払うと同時に、「これ、お供 えしてください」と香典を差し出されたのである。タバコ屋での寄り道、それは香典袋の購入。中には3000円が入っていた。

「実は、私、あなたのお父様にお世話になったことがあるのです。空港で何十台も順番待ちをしていた私の車に、息子さんご夫婦が乗られた。これは、きっとご仏縁です」

 友人は鄭重にお礼を述べ、預かった香典を祭壇前に供え、実家の方々に経緯を話したそうだが、叔父さんの一人がその人物のことを覚えておられ、懐かしそうに涙を流されたそうだ。

偶然と言えばそれまでだが、世の中には「仏縁」というべき不思議な出会いが少なくないものであるが、私は、日野原先生の著者やお言葉に触れる事が出来、この「えにし」が私のこれからの人生を大きく変えてくれることになり、心から感謝している。

今日の写真は1902年に創設された聖路加国際病院を。
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