2004-03-20
誤解のないように? NO 737
地域や自治会で計画されていた一年に一回の一泊懇親旅行、そんな際に町の重職にある方が亡くなられることも少なくない。
今年に入ってから何度かそんなことがあったが、今日もそんなご不幸が発生していた。
<こんな時に?>と、皆さんが嘆かれるが、本当に世の中は皮肉なもの。交通機関や旅館のキャンセルも出来ず、役員の方々が頭を痛める。
去年の春、そんな問題で相談を受けたことがあるが、次のようにアドバイスをした。
「中止されたらご遺族に負担が掛ります。故人の立場からもキャンセルは歓迎されない筈です。しかし、参加される方々に罪悪感が生まれるのも事実です。そこで罪悪感を緩和して決行されるべきと思います。出発の際のご挨拶や宴会の始まる前に行うべきことがあります」
そこで併せて提案したのが前夜仮通夜での焼香。出発前のバスの車内挨拶もアドバイス。
ご遺族やご本人がキャンセルを望まれないというシナリオと、毎年の懇親旅行で必ず思い出されることになるのが大きな供養。宴会の始まりの乾杯で「献杯」を行いましょうということだった。
やがて町会の緊急会議で結論されたのは、参加する方々の中で最も重職にある方だけがキャンセルをされ、通夜と葬儀に参列。懇親旅行は決行された。
葬儀が終わった日の夜、町の皆さんが帰って来られた。故人とゆかり深い方々がお土産を手にご当家へ。お酒好きの故人のご遺影の前に山ほどのお酒が供えられた。
さて、弊社が加盟する日本トータライフ協会のメンバー達が発信しているコラムだが、今日、それぞれを訪問していると、びっくりすることが表記されていた。
それは、私が司会を担当した組関係の通夜のこと。私の名前も出てくるし参列風景の写真が2枚も掲載されている。
一瞬、<大丈夫なの?>と思ったが、ここの社長は豪快な人。今年の初めにイチロー選手、赤星選手とゴルフに行った際の写真もあり驚いたが、意外と繊細な心 の持ち主。涙もろくてすぐにお客さんの心情に同情してしまうタイプで、営業的に「社長が出るとマイナスだ」という社内の声もあるようだ。
そのやさしさが当協会に入会された動機。「これからは、日本トータライフ協会の時代だ」と叫ばれたことを鮮明に覚えている。
そのコラム「あるがまま」は、弊社HP内リンクのページからご覧いただけるが、その記載の中で私が発言したという「お母さんから生まれた」という部分について、ちょっと説明を申し上げておく。
この葬儀、何百人という組関係者の前で、伴って行った弊社の女性スタッフ二人に、彼らが初めて体験されたであろう「ある儀式」をさせ、それを見事にやり遂げた。
それを見られた社長が、女性に「怖くなかった?」と言われ、「緊張しましたよ。怖いですよ」と答えたスタッフ。
「でも、堂々としていたので驚いた。立派なものだ。女の子は男より強い」との社長の発言に私が返した言葉。
「女性は強い。ここの皆さん全員がお母さんから生まれたのだから」という意味である。