2015-01-14

音のこと  NO 4073

今日「水曜日」は「まぐまぐブログ」の送信日。デジタル社会の危険性にも触れたが、過去に書いた愚書「4冊」の関する思い出も書いた。

前号で触れたスカイマークが全日空と共同運航というニュースがあったが、エアバス社はキャンセルとなった大型機「380型機」の購入先を探しているというニュースもあった。

午前中に眼科へ行ったら座るところもないほどいっぱい。手押し車なければ歩行が困難という女性の高齢者が多かったが、そんな中に顔馴染みの人もおられた。

視力検査、眼圧検査を受けてから先生の診察となるが、約1時間の待ち時間を要し、次回は瞳孔を開く点眼薬の検査を受けることになった。

目に関する不具合は「鬱陶しい」の極みだが、加齢による通り道となる宿命も考えられ、何処かで納得しなければならないようだ。

さて、随分昔のことだが、安孫子筋の阿倍野区昭和町付近から文の里へつながる商店街に「ボストン」という喫茶店があった。和服姿のスタッフも印象に残っているが、ここは知る人ぞ知るという驚きの店で、入り口を入るとびっくりするぐらいの「電蓄」が存在し、奥の壁は数十というスピーカーが埋め込まれていて音楽の流れる至福な空間となっていた。

詳しくは知らないが、オーナーの人が今で言うところの「オーディオ・マニア」となるだろうが、それにしても壁一面にスピーカーがあったことは驚きの世界だった。

その店に初めて行ったのは青春時代だったが、幅広いジャンルのレコードが蒐集されていた記憶もあり、友人達と何度も行った思い出がある。

数年前、リハビリを兼ねて歩いて行ったら、見当たらなかったので閉業されてしまったようだが、約半世紀前のことを思い出しながら懐かしく感じたものだった。

この周辺に詳しい人物に聞いたことだが、ボストンという名称の店は「ハンバーグ店」と「洋菓子店」があるそうで、昔の経営者につながりがあるのだろうかと想像している。

大手電機メーカーが電蓄から進化したステレオを登場させたのは中学生時代だったが、当時に音響に詳しい人物が身近におり、メーカーによって微妙に音のセッティングが異なっているが、市販されている物は素人の耳に抵抗なく感じられるレベルだと言っていたことを憶えている。

アンプやスピーカーのメーカーを変えたり、わざわざ真空管のものを探し求めて組み込んでいたその人だが、訪問した部屋には「トリオ」「山水」「パイオニア」「ビクター」「AKAI」など様々なメーカーの機器が置かれており、天井や壁まで工事をされて専用の部屋になっていたので羨ましかった。

「聞く」と「聴く」という言葉があるが、「聴き分けられる」「耳が進化する」「敏感になる」という変化が自然に生まれ、傾倒してしまうとどんどん上質なものを求めるようになってしまうもので、音の世界はその傾向が非常に強い世界だと言えるだろう。

年末にBSの番組でピアノの調律師の世界を特集していたが、世界的なピアニストの要望に応える微妙な匠の技術が興味深く、コンサート会場によって同じピアノでも音が変わる事実に驚くことになった。

ピアニストの高レベルなわがままに対応するために、ピアノそのものの上に音の反射板をセッティングした光景も紹介されていたが、どんな世界でもプロとは決して妥協をしないものだと再認識した。

今日の写真は50年以上前に登場したアメリカ初のFMチューナーを。
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