2003-04-29

花嫁への祝福    NO 414

女性スタッフの結婚披露宴に行くと、式場の総支配人が来られ、しばらく話をすることになった。

 彼と私は同年齢。互いに四捨五入をすれば60歳となるが、知り合ってからかれこれ30年になろうとしている。

 「時代が変わったな」それが2人の共通の考え。冠婚葬祭がいよいよ急変してきているという話題となった。

 この結婚式場は、多い日には20組を超える新郎新婦が式を挙げている。今日も多くの新郎新婦を目にしたが、若い出席者達の中には、新郎と見間違うような服装をしている姿が増えたのも特徴だ。

 さて、弊社のかわいい花嫁さん。想像以上に美しくて可愛かった。

 ドラえもんが好きな彼女。2人が座る高砂のテーブルには、ドラえもんとドラミちゃんの縫いぐるみが置かれ、メッセージらしきものを抱いている。これは、弊社のスタッフから贈った祝電だったそうで、新郎側にはクマのプーさんが座っていた。

 ドラえもんに登場するキャラクターは「しずかちゃん」。彼女が選んだ「のび太君」を初めて見たが、なかなかの好男子。きっとやさしい心の持ち主という印象を抱いた。

 私の祝辞の後、祝宴が始まり、しばらくすると弊社の企画室長のスピーチがあったが、これがひどくて情けない。と思ってしばらくすると新婦が室長を席に呼び、何か内緒話をしている。

 それからしばらく時間が流れ、司会者の紹介で、また室長が登場。今度は名誉挽回ということで歌い出したが、これまた恥ずかしいレベルであった。

 新郎新婦が各テーブルにケーキを配り、出席者が食べ終わった頃、司会者が「ケーキ皿の裏側をご覧ください」と言った。

2枚だけドラえもんのシールが張ってあるそうで、その方にはレストランの食事券がプレゼントとのこと。残念だが私のテーブルに当選者はおらなかった。

 私は、お開き前の両親への花束贈呈が嫌いである。なぜなら「お涙頂戴型」だから。

そこで、それに替わるスマートなシナリオをアドバイスしていたが、どうやら、彼女は私への忠義立てであったかも知れないが、私の提案を取り入れ、なかなか感動のストーリーを組み上げていた。

 ところで、私の祝辞だが、重厚な音楽をバックに司式バージョンでナレーターを決行した。出席された方々は驚かれたようだが、式場のスタッフ達には好評で、「今日はどんなことをされるのか楽しみにしていました。やっぱりプロですね」という声もあった。

 批判的なご意見もあっただろうが、私が伝えたかったのは彼女に対して。でも彼女が嫌がっていた可能性も無きにしも非ず。そのパーセンテージはいかに? 彼女だけが知る。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
携帯で下のQRコードをスキャンするか
 または
携帯に下のURLを直接入力します。
URL http://m.hitorigoto.net