2003-04-12
今晩は勉強会 NO 397
携帯電話は通じるのに、パソコンのAir-Hが通じない。そんなことが山の中の旅館で多く、これまでにも新幹線の駅から車で20分のところでも体験したが、昨日の旅館も国道のすぐ側なのに不思議な現象である。
発信が出来ないということは、インターネットがつながらないということ。そのため、協会のメンバー掲示板や、メンバー達が発信しているコラムを覗くことも出来なかった。
遅くに自宅に帰り、毎日訪問するそれぞれのコラムを開くと、中にとんでもないことを書いている人物がいた。
過日のホテル社葬に応援スタッフを送ってくださった、神戸の株式会社 公詢社、吉田社長が発信されるコラム『あるがまま』で、私のことを日本一の司会者と紹介してくださっていた。
神戸の公詢社と言えば、古い時代に政治家として著名だった江田三郎さんに深いゆかりのある会社。輝く歴史が着々と進展され、今や兵庫県や神戸で「社葬は公詢社」「ホテル葬は公詢社」というような代名詞となっている。
公詢社さんにも素晴らしい司会者の存在がある。社葬の時に担当される女性司会者がなかなかの人物。両社のスタッフ交流やビデオ交換研修で互いがライバル意識を抱き、ステップアップの前進がいよいよ成果を挙げてきたようである。
私は、過去のテレビ番組で「日本一の葬儀司会者」として何度か紹介されたことがあるが、全国の葬儀社を取材すると必ず「司会は大阪高級葬儀」という発言があるそうで、興味を抱いたプロデューサーやディレクターが多くやって来られた。
グローバルな取材、悲嘆心理の研鑽、シナリオ創作、音楽演出、音響と照明の台本作りなど総合的にドラマを構成し、アナウンス、儀式調、カギカッコ、ナレーター、芝居、声質のトーン、神変テクニックを駆使したトーク技術を集約して会場を儀式空間として変化させる。
「この空間は、普通の世界ではありません。聖域化された儀式空間であり。ご遺影への礼節とご遺族の慰めと癒しのひとときを重視し、厳粛で意義深い社葬を行う空間の完成を指針しているのです」
そんなテクニックのいくつかを紹介した時のテレビクルーが面白い。「我々以上のドラマティックな技術が秘められたプロの奥義だ」と言ってくれたスタッフも少なくなかった。
私の世界は体験された方にしか理解出来ないだろうが、一度でも体験されたら他社のレベルとの差異に衝撃を受けることは確かでしょう。
そんな噂を耳にされた高名な司会者が、他流試合のようなつもりで挑戦にやって来られたことがあったが、3分ほどお話しただけで衝撃を受けてしまったことがあった。
この時、私は技術については触れなかったが、宗教の異なりと死に対する捉え方の異なり理解が重要で、それによって表現を変える司会のコメントに致命的な恐ろしさがあることだけを教えた。
そして、最後に言ったことが「司会者」から「司式者」への意識改革。その一部を実際に体感させることを行った時、彼は、真っ青になって「私は司会者でしか無理です」と正直に認められることになった。
与えられたシナリオを進行する司会者では単なる進行係。シナリオ創作が可能となって初めて司会者。そこに音響、照明、音楽、スタッフキャスティングなどを総合プロデュース出来る立場になって本物と呼ばれる世界。
今日の夜、神戸の公詢社さんとの交流会が行われる。5ヶ月も前からセッティングをやりとりしていたが、互いのスケジュールの調整がつかず、やっと今日の日に実現することになった。今晩の熱い論議が楽しみである。