2008-09-17

司会の理想は?  NO 2270


 葬儀の司会という世界で長年の歴史があるが、40歳を迎えた頃に至った結論は男女コンビが担当することが理想といういうこと。それから頑なにその道を歩み、これまで何人もの女性司会者と共に進行に携わってきた。

  ホテルでの大規模な「お別れの会」「偲ぶ会」「告別献花式」をはじめ、大規模寺院、文化ホール、体育館を式場とする社葬や団体合同葬などにもサブ司会者と して女性を積極的に活用し、自らプロデュースしたオリジナル式次第の中でどの部分に起用するのが最適かを実地確認する時期もあった。

 そんな私もぼちぼち司会の表舞台から去るべき年齢。陰アナ的な声優レベルなら可能だろうが、葬儀でメインとなれば表に出なければならない場面もあり、そこに大きな悩みという問題が秘められているのである。

 今日のご葬儀も男女バージョンで進行。開式前の式次第説明とナレーションを女性司会者が担当し、総合司会を私が担当というものだったが、ナレーションの前にお孫さんや曾孫さん達が綴られた多くのメッセージの代読があり、中にはお婆ちゃんの絵まで描かれたものもあった。

  身内のスタッフを褒めるとは対外的に抵抗感が高いが、敢えてその感想を表現すると「うまい!」「見事!」であり、アナウンサーらしいイントネーションを崩 さない範囲内で文章から伝わるお孫さん達の年齢イメージを感じさせ、そして関西風のカギ括弧表現が何とも言えない味を醸し出し、彼女ならではのレベルだっ たと心の中で拍手をしていた。 

 そんな彼女に「やさしさ」という言葉の「愛」のニュアンスが徐々に育まれてきており、それが何より歓迎したい私の願いで、それらは弔問者や会葬者の方々から聞くことが多くなり、誠に結構なことと背中の重みが随分と軽くなった最近である。

  男女が司会をする場合、女性の方がレベルが高いと男性に違和感が生じてしまうことも事実で、男性の司会技術や声質が高度でなければならない条件が課されて いるが、葬祭業界にあって「うまい」と称される男性司会者が少なく、ブライダルや放送局からの流れもあり、どうしても女性の方に負けてしまうのも現実であ る。

 そこで男性に求められるのは「重厚」と「厳粛」なイメージ。その上に相反することだが「やさしさ」が醸し出されることが出来ればベターで、そんなことを意識しながら研鑽をして欲しいと願っている。

 先日、ある会合で交流のある女性と久し振りに会ったら、「オシャベリがやさしくなったわね」なんてことを言われたが、それは、50代に誕生してくれた孫達の存在が成してくれたもの。その頃から自分でもトークイメージが変ったとはっきりと感じている。

 男女コンビの司会をいつまで続けられるかは分からないが、恐らく日本で最強コンビであろうと厚かましくも自負している。

全国の葬儀社さんや司会者の方々が、「どんなレベル?」「如何ほどのものだ?」とご興味を抱かれたら、どうぞ、ご遠慮なくご来社くださいますように。いつでもご体感をと歓迎申し上げます。 ・・彼女がこの「独り言」を読んだら、きっと怒りモードになるかも?
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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