2008-09-04

ふと、思ったこと  NO 2264


 金婚式を迎えられた一昨年に奥様を見送られたご主人のご急逝、定年退職までご勤務された会社の同僚の皆さんが多く参列されていた。

 3年後に創業100周年を迎える大企業だが、かなりご高齢の方々が社友会のメンバーとされてご交流があったようで、それについては女性司会者が担当したナレーションの中でも触れていた。

 その会社の社長さんが出席された大規模な祝賀会の司会を担当した歴史があるが、そこには松下電器産業の元社長さんも出席され、それぞれのご祝辞の内容が素晴らしかったので印象に残っている。

 葬儀社である私が祝賀会の司会を?と疑問を抱かれる方もあろうが、企画からプロデュース、そして司会までのすべてを依頼されたことも多く、それは、そこにご出席されていた方のご体験からのものだった。

 祝賀会と祝宴と二部制に進めるのは当たり前だが、第一部の式典を厳粛な儀式イメージで組み上げるのが私のオリジナルで、そこでも与えられた会場空間を儀式空間として神変させることを重視しているのである。

「ここは、普通のところではない!」と、出席の皆さんを無意識の内に引き擦り込むテクニックこそが私の仕事で、それが完成すると第二部の祝宴が意義深くなる目的をを秘めている。

  しかし、葬祭業という本業が気になるのは当たり前のこと。それをご承知で依頼される方々の勇気あるご決断に心から手を合わせて担当申し上げてきたが、お開 きの際に司会の席に来られ「君は、普通じゃない。どういう世界の人?」なんて問われることが多く、その度に適当にはぐらせてきた横着な歴史もあるが、主催 者に確認された方々も少なくなかったようだ。

 さて、気になるニュースがあった。大企業向け危機管理のセミナーが開催され、そのテーマが「新型インフルエンザ」で、その脅威に対する対策をというものだった。

 第一次世界大戦勃発してから4年後の1918年に流行した「スペイン風邪」の猛威が語り継がれているが、当時の我が国内の罹患者は2300万人、38万人の死者があったそうである。

 中国国内にもややこしい病があるみたいだし、鳥インフルエンザという言葉を記憶に新しいところだが、未知のウイルスによるインフルエンザが流行すれば、現在の我が国と想定すれば3200万人の罹患と63万人の死者という恐ろしい予想が発表されていた。

 風邪とインフルエンザとは根本的に異なるものらしいが、一般庶民の我々には専門的なことは分からず、想像以上の速さで流行が広まって行く危険性が高いようだ。

 人が死を迎えて火葬されるには医師の診断書を要し、死亡確認時間から24時間を経過してから火葬することが出来るが、例外として法定伝染病という問題が定められている。

果たして、上述のインフルエンザという最悪のシナリオが現実になった際、この24時間問題を行政がどのように判断を下すのかも重要なことで、我々の仕事も危機感について真剣に取り組む体制が必要だろう。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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