2008-06-13

自然の流れに身を託し  NO 2223


 昨号の冒頭で書いた病院の点滴ミス、残念なことに亡くなられた方が出て大変なようで、治療に行って病状が悪化するなんて誰もが想像しなかったこと、医師やその指導に基く看護師さん達を信頼するしかないのだから深刻な問題である。

 深夜のBS番組で偉大な「幸田露伴」氏を特集した番組があり、娘さん、お孫さん、曾孫さんの四代が作家という文筆の世界に身を委ねておられるというドキュメンタリーに興味を抱いた。

  若くして奥様に先立たれ、続いて長男と長女が夭逝されてしまったご不幸があり、次女の「文」さんとの生活、そして結婚された次の年にお孫さんの「玉」さん がご誕生、その後離婚されて実家に戻られた二人との生活を過ごされ、私がこの世に生を享けた日から4ヶ月後にご終焉を迎えられていた。

  生活の場にあった隅田川を愛し、作詞を依頼された校歌にも謳われていたが、昔から古人の言葉を用いながら川の環境問題に危惧されていた事実にもびっくり、 「水」に纏わる作品や「愛」という言葉を彼らしい分析で見事に綴られていた一文にも感銘をし、他の作品を読んでみたいと思いに駆られた。

 一方で、歴史上に著名な「後藤新平」氏が残された最期の名言にも感じ入り、私もそんな思いの行動を始め出したところでもある。

『金を残すは下』『仕事や事業を残すは中』『人を残すは上』というものだが、生かされたこの世を振り返って「人材」ではなく「人<財>」を残す「足跡」や「生きた証し」とは何より素晴らしいもの。夏の季節に私の楽しみが増えて喜んでいるところなのだ。

 新しい男性スタッフや女性スタッフが多く入社、中には中堅のベテランや新人もいるが、その育成に尽力を惜しまないような心境になり、悲しみのお客様への究極のサービス提供が出来るプロスタッフの養成を積極的に行うつもりである。

 最近、あまり葬儀の司会を担当しなくなった私だが、自身がこの数年の流れの中で急変したMCイメージを次の若い人達に伝達したいと願っている。

  これまでの私の司会を知られた多くの方々から「変ったね!」「やさしくなったね!?」というお言葉を耳にするようになった最近だが、それらに大きな影響を 与えてくれたのは孫達の存在。マイクで喋りながら自分で<もやさしくなった!>なんてはっきりと自覚している昨今でもある。

 久し振りに男女バージョンの司会進行で担当したが、その女性司会者も先月初め頃から段々と変化が表れ、やさしさの度合いがアップしつつある現状に嬉しい限り、「気品」から「貴品」のレベルを目標にして精進と昇華をして欲しいと願っている。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
携帯で下のQRコードをスキャンするか
 または
携帯に下のURLを直接入力します。
URL http://m.hitorigoto.net