2008-03-09

晩年、晩節?  NO-


 晩年、晩節  、いつもの喫茶店でモーニングタイム。お金を支払って表に出たら「ちょっと、待って!」とママさんの声が。<何か忘れ物でも!?>と振り返ったら意外な言葉を伺った。

 昨秋にマスターのお母様のご葬儀を担当したのだが、私と「タオ仲間」という「えにし」から、「今夜、付き合ってよ!」ということだった。

数件のお通夜があるが、私の担当はなく「お付き合いしますよ」と答え、アバウトな時間で待ち合わせすることになり、午後の予定を終えてから阿倍野の近鉄百貨店の地下へ出掛けた。

 目的は、昨日の私の誕生日に世話になった地元の方々に対する返礼品の購入で、ドンクのパンをいっぱい買って人数分に分け、それらを順に配りながら謝辞を述べて廻ったのだが、途中に立ち寄った友人の喫茶店のカウンターに「北の湖」理事長が座っていたので驚いた。

 そして暗くなった頃、ご主人からの電話が。自宅を出てすぐの疎開道路で待ち合わせ。ミナミの料亭かホテルの和食を予定していた私だが、ご夫妻の提案された寺田町の割烹へ行くことになった。

 つい最近に出来た店だそうだが、左三つ巴の家紋を看板にしているのが面白い。ユニークなメニューがあったことにもびっくりした。

 1階の奥の個室席に案内されて入ったが、帰る際に立ったら隣室の女性から会釈をされ、それが、昨秋に弊社の式場で葬儀を担当させていただいた喪主様ご夫婦であることを知って驚き。世の中の不思議な「えにし」に手を合わせた。

 食事を終え、次に向かったのはカラオケがメインというスナック。そこは、弊社式場のすぐ近く。行ってみて初めて知ったことだが、ご夫妻と私の妻の交流がかなり前から強くつながっていることに驚いた。

「お孫さんのことで奥さんは娘さんの所へ行かれ、社長は単身みたいで?」というのが発端のよう。ご夫妻の歌声を拝聴してから<普通じゃない!>と感じ、すぐに返礼の行動をどのようにするべきかと考えた。

  私が提案したのはご夫妻共有のご趣味である「カラオケ」の世界。過去に民謡の世界で何度も入賞されたという経験を持たれる人物のお店、タクシーで高速を経 由して20分ほど掛かる場所だったが、行ってみたら超満員。そんな中でマスターの本物の歌声を拝聴してご夫妻が驚かれた光景が印象的だった。

「本物だわ!」「凄い!」というのがお2人のご感想。確かにそれだけの世界を感じることが出来るのでお連れしたのだが、日頃に耳にすることのない民謡の歌声はまさに衝撃の世界。それらは体感された人にしか理解出来ないレベルとも言えるだろう。

  タクシーで阪神高速を通行中、「お誘いくださり有難う」と感謝の言葉を述べ、「また、よろしく」と申し上げると、「こちらこそ、楽しいひとときをまたご一 緒に」と返してくださったご夫婦、少しだけ年齢の開きはあるが、人生晩節の過ごし方だけは共通するものがあると感じる日となった。

久世栄三郎の独り言(携帯版)
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