2007-11-02

自分の仕事  NO 2022


 銭湯の最終客、番台の女将さんの手にテープがいっぱい貼られている。聞いてみると「腱鞘炎」とのこと。ずっと前からひどい痛みが続いているそうで、京都のタオ治療へ行ってみたらとお勧めしてきた。

 今朝に行った喫茶店のマスターも、2回目となるタオ療法の施術を受けに一昨日に行って来られたそうで、終わってから外へ出てしばらくの間の「ぽかぽか感」が何とも心地良いと仰り、4,5回は続けられる予定だそうである。

 数日前に広島からやって来た女性も、お世話くださった「サンサンてるよ」さんからのメールによると、眠れなかったのが嘘みたいに眠れるようになったそうで、今後の来阪時には、間違いなく京都まで運ぶことになるだろう。

 そんな中で、私が中々行けなくて難儀である。ちょっと無理をしたら、2日ほど前から腰痛が勃発。今も銭湯の電気風呂で温まってきたが、かなりの重症みたいで、近日中に<京都へ!>と考えている。

 ウエストがいよいよ太くなってきている。これではちょっと見苦しい。その原因は運動不足にあると考え、暗くなってからウオーキングに行くことにしたが、ついでにお通夜の様子を確認しようと黒服に着替えて歩いていった。

 遠方の式場に行ったらご祭壇のバックに立派な「掛け軸」が三幅も掛かっている。それらはご導師のご了解を得て掛けられたものだが、真言宗の多い四国の地の一部で用いられている方式である。

 担当責任者に「司会は、あなたがしなさい」と命じたら、喪主さんからのご要望で謝辞を代行して欲しいとのこと。そこで、それだけは特別バージョンで担当申し上げてきた。

  さて、随分前に義手や義足を製作されている会社のご葬儀を担当したことがあったが、その際、社長さんからそのお仕事をされるに至った事情を伺って感動した ことを覚えているが、数日前、テレビでの特集番組で身障者向けのオリジナル自転車を製造されている人物が登場され、お身体の障害の度合いに合わせて考えら れるアイデアが見事に「かたち」になっていく光景に感銘を受けた。

 手術を体験した私、医師や看護師さんのお世話になったが、こんな夜中に緊急手術をされる人もあれば、24時間体制で患者さん達のお世話をされている人達の存在もある。

 一方で、火災の発生や急病人の発生に備える消防署、そして犯罪や事故の対応に追われる警察官という仕事もある。

 そんな人達に共通していることは「他人のために役立つこと」仕事ということ。最近、自宅のパソコンで株や為替の商いを行い、ただ数字の差益で生活する若い人達が増えているが、それは間違いなく悪い世の中になっている表れのような気がしている。

 私の仕事は「葬儀」である。プロデュースや司会をはじめ、講演やセミナーの講師も担当しているが、世間から見れば「他人の悲しみ」がその仕事の対象であり、抵抗感を強く抱かれる方の存在があることも確かである。

  しかし、最近、ずっと前から抱いていた誇りがいよいよ強くなってきている。なぜなら孫の誕生によって葬儀に対する考え方に大きな変化が生じたからで、自分 で言うのはおかしいが、トークの内容やニュアンスが随分とやさしい雰囲気となっており、そう指摘されることがびっくりするほど多くなってきたからである。

  不幸の中で「少しでも不幸でないひととき」のプレゼント。それが最近に重視するコンセプトだが、大袈裟で僭越な言葉で恐縮だが「癒し」や「慰め」につなが る仕事が出来、遺族と呼ばれることになった「ご家族」に、送られる人、送る人の関係にあって「心残り」の和らぎが生じ、最後の「親孝行になった」と言われ るような仕事が出来ればと考えているが、つい最近のお客様から「葬儀社の仕事って、立派なプロの仕事ですね」と言われて喜んでいる。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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