2007-09-07

不思議な世界  NO 1966


 朝、メールを開くと「午前中の予定は?」という友人からのメッセージ、それは昨号に書いた「タオ指圧」に関することで、先生に電話で無理をお願いしているとの嬉しいメッセージだった。

 しばらくすると電話があり、午前中にOKをいただいたそう。しかし、その治療を受ける先は京都市内。時間を逆算するとすぐに出掛けなければならない状況だった。

 すぐに出発。生野本通り商店街を通り、源ヶ橋から国道25号線を寺田町駅に向かって歩いていたら、過去にご葬儀を担当させていただいたお客様と出会い、しばらく会話を交わした後、速足で急ぐことに。

 JR大阪環状線で京橋に着くと、広場に献血のバスが停められ協力を呼び掛ける放送が流れていた。いつもなら立ち寄るが、今日はパスをして乗換えを急ぎ、「献血は、心と命のボランティア」というフレーズが気になった。

 最近に目立つテレビのCM「おけいはん」の京阪特急で京都へ向かい、目的地である「タオ・サンガ・センター」の最寄り駅である三条駅で降りた。

 そこは駅から3分ほどの距離にあり、いかにも京都らしい佇まいの祇園の一角にあったが、少しだけ遅れての到着だった。

 何やら不思議な空気を感じる世界だ。大きな仏像の写真が掲示されていたり、「チャリティー施術」というパンフも目に留まったが、紹介をしてくれた相手は自ら体験治療を受けたという人物で、「お勧め」ということなので安心していた。

 案内されて2階に上がると、8畳ぐらいの日本間に薄い布団が3セット並べられ、先生らしき女性から問診表を手渡され書き込んだ。

「では、横になってください」から施術が始まった。部屋の中に置かれた小さなスピーカーから水の流れる音が聞こえてくる。天井の蛍光灯や隣の布団との間に置かれる小さな衝立も純日本的なイメージ。そこは間違いなく京都であった。

 随分昔に「中国指圧」を受けたことがあるが、ずっと痛いだけであったそれとは全く異なる指圧法で、今までに受けたどの整骨院のマッサージとも違う感じが身体に伝わってきた。

 時には痛く、時には心地良い指先の技術、押さえる度に「これは?」と質問をされ、その痛みの表現を順に答える時間が流れた。

「はい、今日は、ここまでです」と言われ、時計を見ると、あっという間の1時間が経過していた。

「タオ療法」とは「気と経絡の癒し」だそうで、邪気を排出し、生気を取り戻す回復法だとネットで確認していたが、まさか、その次の日に受けることになるとは予想もしなかったことである。

 詳しい内容についてはネットの存在があるので割愛するが、興味深いことに「ユニ通貨」という存在があった。支払いを済ませた際に差し出されたキックバック的サービスの地域通貨紙幣だが、「5ユニ」で500円という額で、紹介者の分もあって2枚いただいた。

 この「タオ療法」を宣伝する立場にはないが、ボランティアに通ずる様々な発想は素晴らしく、すでに数カ国に広がっているとのことで、まさにユニークな活動のような思いを抱いた。

 30年以上も苦しんできた痛み、それが瞬時に改善されるとは期待していないが、何やら遠くであっても通ってみる心情になった。何度か施術を受ければプラスかマイナスの兆候を感じるだろうが、まずは紹介と予約をしてくれた友人に感謝の合掌をしよう。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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