2006-08-12

いつまで経っても  NO 1594


 イギリスで航空機を狙ったテロリストが表面化、世界中で一気に緊張が高まり、我が国内の空港でも厳しい検査が実施されているようだ。

  新聞に「旅客機爆破テロ阻止」「米息9機 21人逮捕」という見出しがあり、小見出しに「ファシストとの戦争が続いている 米大統領」とあったが、これま でに何度も書いてきた「戦争と宗教は人を変える」という問題そのままに、全くどうにもならない情況に入ってきたみたいだ。

 同じ機の搭乗者が死を覚悟して爆破行為に走るなんて想像しただけで寒くなる。彼らに子供や年寄りを労わるなんてハートは一切なく、全員が「宗<狂>」に洗脳されて地獄に通じる道を選択してしまう。

 飛行機を利用し、隣席で爆破物を組み始めた乗客があれば、瞬時にマインドコントロールを解くだけの宗教知識が求められ、それが自身を守る手段となる国際社会のようでもある。

 そんな中、日付が変わり、日本航空ジャンボ機の悲惨な事故から21年目を迎える日になった。

ご遺体を空港へお迎えに行ったことやご葬儀を担当させていただいたことなどからも、今後も絶対に忘れられない夏の出来事として心に刻み、被害に遭われた520名の皆様に合掌申し上げると共に、事故というものが発生しないことを心から祈念する。

 人の運命とは分からないもの。前日に自分が搭乗する飛行機が墜落するなんて誰も予想もしないこと。そのジャンボ機だが、それまでにどれだけ多くの人達を搭乗させてきていたのだろうかと考えると命運を分かつ「不思議」という「えにし」に気付くことになる。

 歌手の「坂本 九」さんや当時の阪神タイガースの社長さんも被害者だったが、搭乗予定だった「明石家さんま」さんがスケジュール変更で搭乗せずに助かったという逸話もあるようだ。

その後に欠番となっている「123便」だが、被害者の皆さんにとっては、我々が忘れないことが何よりの供養。そして、悲嘆を背負っておられる遺族の存在があることを理解して差し上げることが「慰め」につながると信じたい。

 21年という月日の流れは周囲を変える。当時に救助活動を担当された警察官、自衛官にも定年退職された方や亡くなられた方もあるだろうし、悲惨な事故現場の「語り部」となった地元の方々の皆さんにも「大変でしたね」と感謝の合掌を。

 たったこれだけ書いた今日の号、その中に「被害者」と「加害者」の問題がどれほど大きいかご理解願えるだろう。人生とは、最低限度「被害者になるな」「加害者になるな」が些細ながら何より大切な義務、権利、条件ではないかと思うお盆前である。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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